「白版」を使ってのダミー作成方法

こんばんは。

昨日、一昨日と関西は絶好の行楽日和でしたね~。
ボクの地元奈良も天気が良く暖かかったです。
そんな休日でしたが、2日間とも「きんてつ鉄道まつり」に行ってきました。
子供が小さい頃から電車好きで毎年2日間とも行ってるんです。「近鉄電鉄」が開催している祭りで、3ヶ所で行われているんですが、実はそのメイン会場がボクの地元の「五位堂」であって、本当に沢山の人が来ていました。
子供の電車好きも冷めつつありますが、こんなイベントへ連れて行くとまだまだ喜んでくれますね~!

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さてそんな週明けですが、今回は前回に続きダミー作成について。
「えっ、続きもんやったん?」
って声が聞こえてきそうですけど、そうなんです。続きもんやったんです。
だって前回のダミーの話って「白版」の事についてだけでしたでしょ?

白色だけではダミーは出来ませんし、

「白版の必要性は分かったが、肝心の絵柄はどうするの?」
「白の上にどうやって絵柄をのせるの?」
「しかも位置合わせなんかピッタリ出来るんやろか・・・?」

っていう疑問が湧いてきませんでしたか?

はい、今日はその疑問にお応えしましょう!
(半ば強引ですが・・・)

●袋物のダミー

今回は実際の商品(飴ちゃんの袋)で説明してみましょう。

まずは写真をどうぞ。

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展開(裏から)

はい、この裏からの画像をよく見ていただくとお分かりだと思うのですが、色が付いているところが全面白っぽいですよね?これが背景に白色が引かれている証拠なんですね。

続きましてコチラ↓

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展開(表から)

緑のテーブルの上に置いての撮影ですが、白の下地があるのでフルーツなどの写真が綺麗に見えていますね~。

もしこれに白の下地が無くてカラー印刷だけだと、テーブルの緑が透けて見えるので、フルーツの写真などが分かりにくくなるんです。

さて、それではこの袋のダミーを作ると仮定した場合、どの様にして作れば良いのか・・・?

あくまでも弊社の場合ですが、工程をざっくりと言うとこんな感じです。

1、データを白版とカラー版に分ける(印刷用語で分版と言います)
2、透明の袋に白版を印字する
これは前回のダミーを作成する際のポイント「白版」をご参照
3、透明ラベル素材にカラー版を印字
作成個数にもよりますが、基本的にはプリンターで印字します。その際CMYKモードでは色が「くすむ」のでRGBモードで出力します。
4、白版とカラー版を貼り合わせる
ここが本日のブログの一番のポイントです!
「貼り合わせる」と簡単に言っても、どうやって白とカラーの位置合わせをするのか?なぜなら“3”で出力した「透明ラベル」には通常白の離剥紙が付いています。そのため“2”で印字した白版に合わせようとしても見えないんですね。
そこで・・・
5、透明ラベルの白の離剥紙を、透明の離剥紙に替える
弊社には大型インクジェット用のラミネートで、透明の離剥紙が大量に出ます。その離剥紙を使用します。
6、いよいよ位置合わせして貼り合わせる
この作業もなかなか簡単ではないですね。手先が器用でないと難しいですし、時には「スキージ」や「ローラー機」を通して気泡が入らないように貼り合わせます。
7、最後にカット~組立て
袋の形状によって組み立てる工程が違いますが、両面テープなどを使って貼り合わせます。今回の「飴ちゃんの袋」の場合は
①背面のセンター
②上部
③中味を入れてから下部
④山型ハサミ?(正式名が分かりません)で上下の切り口をギザギザにする
の順番で仕上げます。

そうして出来上がった物がコレ↓

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って言うかこれは実際の商品でしたね(苦笑)!

●まとめ

今回は袋物のダミーを紹介しましたが、シールや銀ホイル地などのダミーを作成する場合でも、上記の工程を採用する事があります。
ただ同じ袋物でもデザインや必要数、最終の形状によって別の方法を採用する場合もあるので、今回紹介した方法がベストとは限らないんですね。
この辺りは過去の経験と知識が要求されるところですね!

余談ですが、この袋物の印刷は「グラビア印刷(凹版)」でされています!

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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1972年1月18日生まれ。奈良県在住。大学を卒業後、製版会社、広告代理店を経て父親が設立したダイトー光芸(株)に入社。2013年5月より現職。 恵まれたクライアント様や協力会社様に育てていただきながら、日々奮闘中。

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