ダミーを作成する際のポイント「白版」

こんばんは。

今日の大阪はスッキリと晴れて気持ちいいですね~!
まさに「秋晴れ」って感じの天候です。
さて先週の金曜日ですが、鳥取県で大きな地震がありましたね。大阪でも緊急地震速報として携帯が一斉に鳴り、体に感じるくらい結構揺れました。今回は揺れの数秒前に鳴ったので心の準備が出来ました。ホントに技術の進歩は速いですね~!

そんな技術の進歩とは逆行しますが、今日は最後に古い機械を使ってのダミー作成についても触れたいと思います。

弊社ではダミーの作成ご依頼をいただく事が時々あるのですが、「ダミー」と一口に言っても色々な物があります。
弊社で作るダミーは、「モックアップ」と言われるような大型の模型ではなく、化粧品や食品などのパッケージ商品のダミーが圧倒的に多いです。

そういう小物のダミーを作る際にいつも問題となるのが「白色の再現をどうするのか」についてです。
今日はその白版について書きたいと思います。

例えば箱物のパッケージなどは、素材を紙で作る事になるので「白」は問題ないのですが、袋物や巻きフィルムやシュリンクフィルムは、素材が透明なので、どうしても下地に白が必要となります。
フィルムなどの場合は透明のところも残したり、デザインによっては白をグラデーションにしたりする事が多いですね。

この「白」が実は思いのほか難しいんです。
ではそのような場合にどうすればよいのか?

●印刷
色校正などで白色を刷る方法です。
ただ「ダミー」というくらいなので、基本的には「1~3個」くらいが多く、コストの問題から単純に「印刷」すれば良いという訳にはいかないんですね。
●プリンター
「それじゃプリンターなどで作成すれば良い」という意見もありますが、これもまた問題が・・・。
ご承知の通り、普通のプリンターで「白インク対応」している機種は、ボクが知っている限りでは1つを除いて無いんです。
(もちろん大型のインクジェット出力機などでは「白」を対応している機械がありますが、精度の問題やちょっと小回りが利きにくいなどの問題があります)
●インレタ
「クロマテック」ともいいますが、転写シールのようなものです。
作成の製法上グラデーションなどがかなり厳しいです。
●オンデマンド
諸条件がありますが、その条件をクリア出来れば有効な手段です。
このように、白版の作成にはいつも頭を悩ませるところなんです。
弊社では主に上記の4種類のやり方を、デザインの再現性やコストを考慮しながら使い分けています。
でもお客様のご要望の中には「精度は求めないので、もっと簡易的なダミーを」というご依頼もあります。

そんな時に活躍するのが「ALPSプリンター」です。
まずは動画をどうぞ。

いかがですか?
ちょっと分かりにくいですが、白版の出力が出せるんです。
実はこのプリンター、「リボン式プリンター」なんです!
今はインクジェットが主流なので、初めて見る方もおられるかも・・・。
ただかなり精度は悪く、基本的にグラデーションなどは不可です。またカラーでも出せるのですが、これは全く使い物にならないくらい精度が悪く、決して納品出来る品質ではないんですね(これは弊社の機種が古すぎるからという可能性が高いですが・・・)。
だから弊社では白ベタ限定で使用しています。
ちなみに弊社にある機種はかなり古く、ボクが入社した16年ほど前には既に会社にあったので、恐らくは20年くらい使用していると思います。実はそんなプリンターを、今でも現役で使用しているんです!
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ちなみに白インクの販売が終わっているようなので、もう入手が困難です。ネットオークションで元値以上の金額で取引されているので、やはり今でも需要があるんですね。弊社ではもう少しだけ在庫がありますが、無くなると終了となります(これにはマジで困ってます!)。
あと金、銀、メタリック(レッド、ブルー)、オーバーコートなんかもあるので、ちょっと「金箔風」「銀箔風」に仕上げたい時なんか、イメージで作成も可能です。
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img_24955プリンターが先に壊れるか、リボンインクが先に無くなるか分かりませんが、それまで大事に使いたいですね~!

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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1972年1月18日生まれ。奈良県在住。大学を卒業後、製版会社、広告代理店を経て父親が設立したダイトー光芸(株)に入社。2013年5月より現職。 恵まれたクライアント様や協力会社様に育てていただきながら、日々奮闘中。

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