こんばんは。
今日の大阪は曇り時々雨の天候でした。台風18号は大阪には特に大きな影響はなさそうですが、このブログを書いている19:00現在、生温い風が少し強めに吹いています。
今日のブログは、まさに本日作業をした仕事内容を紹介したいと思います。
本来であれば公表出来ないんですが、絵柄が全く無いので「これはチャンス!」とばかりに画像や動画を撮影しました。
さてご紹介したい事はズバリ「アルミ複合板へインクジェット出力を巻き込み貼りする方法」です!
●アルミ複合板とは
素材の低発泡ポリエチレンをアルミでサンドした板の事です。
軽くて強く、耐久性にも優れています。しかも安価でなので幅広く使用されています。
●糊付きのインクジェット出力
今回の素材は通称「マトリクス」と呼ばれていて、糊面がメッシュ状になっているんです。実はこれが貼る側にとってみると、とても貼りやすいんです。なぜかというと、貼る時などに気泡が入る事があるんですが、スキージなどで押し出すとメッシュの間からエアーが抜けて綺麗に仕上がるんです。
今回はこの「マトリクス」を使用しました。
●巻き込み方
板に出力紙を貼る場合、通常は板の表面にだけ貼る、つまり側面が見えてる状態に仕上げる事が多いのですが、今回は裏面にまで巻き込んで欲しいとのご要望。実はそれだけで作業工程が大幅に増えるんですね。
それでは具体的に説明しましょう。
でも先に言いますが、これはあくまで弊社のやり方で、業界で統一された方法ではないので、悪しからず。
1、インクジェット出力~ラミネート~カット
これはどの場合でも基本ですね。ただ、切る際はアルミ複合板に巻き込む分だけ大き目にカットしておきます。
2、裏面の離剥紙に貼り位置をつける
表面のトンボに画びょうなどを刺して印を付け、裏返して線を引きます。これが貼る位置となります。
3、貼り位置に複合板を合わせ、仮止めする
2で付けた印とアルミ複合板の位置を合わせます。
動かないように出力を押さえながら離剥紙の一部を切り、アルミ複合板に貼り付けます。
4、全面に貼り付け
スキージなどを使って手貼りする事も出来るのですが、弊社にはロール式の機械を使います。実はこの機械はラミネート加工するための機械でもあります。今回は裏面への巻き込み分出力が大きいため、糊がロールに貼りついてしまう事を防止する意味で、少し変則的な貼り方をしています。
貼り方は下記の動画をどうぞ。
5、裏面への巻き込み
出力紙がはみ出ているのでコーナーを切り落とします。
出力紙の裏から軽くスジを入れてスキージを使いながら、丁寧に巻き込んでいき、完成です。
●やり方は色々
先程言いました通り、貼り方は業界でセオリーがある訳ではなく、各社それぞれ我流でしているのが現状です。弊社も色々と失敗や試行錯誤を繰り返して上記の方法をとっていますが、もしかすると半年後くらいには違うやり方を採用しているかもしれません。
ま、その場合は「改善」って事でご理解下さい(笑)
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
櫻井 一慶
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