テクニックが必要!「光り物」の撮影について。

こんばんは。

梅雨が明けてからの大阪は毎日が暑いです!
とにかく夕立でも降ってくれれば少しは涼しくもなるんですが、もう何日雨が降っていないのかっていうくらい炎天下が続いている気がします。

さて、今日の大阪は何と言っても天神祭りですね。
今20時30分なので、今頃花火の真っ最中でしょうね。
大阪で働いておきながら、もう15年くらい行ってないですが・・・。
実は弊社では毎年天神祭りの撮影の仕事をさせていただいているので、今現在スタッフが行っています。
先ほど弊社のFacebookにその模様を動画で投稿してくれたので、もし良かったら見て下さい!

ダイトー光芸 Facebookはコチラ → https://www.facebook.com/daito.kogei

●今日の本題は前々回に続き、撮影について

前々回のブログで少し触れましたが、現在かなりの沢山カット数がある撮影のお仕事をいただいています。
化粧品の撮影なので色々なタイプの商品があり、商品に合わせてカメラマンがライティングやセットを変えて撮影してくれています。

その中で特に苦労しているのが「光り物」の商品です。

ガラス商品、ゴールドやシルバーなどのメタリック商品、透明の袋に入っている商品・・・。

これらの商品をボクたちは「光り物」って呼んでいるんですが、実はこれが撮影の時にとても苦労するんです。

どういう事かというと、ストロボの光が反射して商品の一部分がものすごく光ってしまったり、また逆に真っ黒になってしまったりするんです
また周りの色々な物が写り込んでしまったり、角度によっては自分の姿が写る事もあります

●写り込みの対処方法

この様な場合、どうするのか?
まず最初にする事は「ライティングの位置を変える」ですね。
商品の光るところを予測しながらライティングの位置を調整していきます。
その次は「レフ板で調整」します。
商品に対して光を直接当てず、レフ板やパラソル式レフからの反射で撮る方法です。

IMG_4004
要するに直接だと強すぎるので、レフ板で光を柔らかくするんですね。

その他にも露光量を調整したり、ライティングの位置を変えて2カット撮り、反射していないところを後で合成するって方法もあります。

●どう調整しても光ってしまう場合

商品の形状によっては、どう調整しても上手くいかない場合があります。
その時は「ダリングスプレー」を使用します。
「ダリングスプレーとは?」パッケージに書いてある文章をそのまま書くと

写真撮影時、ライティングによる被写体の光線反射を防ぎ、ディテール、陰影などの再現に理想的な微粒子を得るため、研究、開発されたつや消しスプレーです。

となります。
つまり「光り物」の商品にスプレーする事でツヤが消えるので、撮影の時に反射しなくなるんです
反射する商品を撮影する際はこの様なスプレーを使用します。

実際に写真に撮ってみました(ボクのスマホ撮影ですが・・・)。

IMG_3905スプレー前

スプレー使用前

スプレー使用後

スプレー使用後

どうでしょう?
お分かりいただけましたか?
使用前では商品の中央あたりが光っていますが、スプレー後では光がマシになっていますよね。
ツヤが無くなって商品のイメージが変わったかと言うとそうではなくて、微粒子スプレーなのでシルバー缶の質感も感じられると思います。

今回の撮影でも何品かは使用し、結構重宝しました。

ただ残念なお知らせが・・・。

実はこの商品が既に廃番となっており、もう売られていません。
しかも今回の撮影で弊社も使い切ってしまい、無くなりました・・・(汗)

海外製品で類似品があるようですが、粒子が荒く、思うような効果が出ないようです。

プロ用の商品なので需要が少なかったのでしょうが、プロとしては専用品の廃番は残念で仕方がないですね。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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1972年1月18日生まれ。奈良県在住。大学を卒業後、製版会社、広告代理店を経て父親が設立したダイトー光芸(株)に入社。2013年5月より現職。 恵まれたクライアント様や協力会社様に育てていただきながら、日々奮闘中。

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